2023春 部員日誌vol.9 梶浦陽介
部員日誌 梶浦陽介
タイトル
東大ハンド部に来てほしい!!
こんにちは、新3年の梶浦陽介と言います。ポジションはゴールキーパーです。 早いもので東大ハンド部に入部してから2年が経ちました。部活のある大学生活は充実しており、2年があっという間に感じます。OBをはじめ、東大ハンド部を支援してくださる方々により、普段の練習や試合が実現できていることに一部員として深く御礼申し上げます。少しづつではありますが、試合での勝利に向けて、部員全員が研鑽を積み、着実に成長できています。
さて、昨年度の部員日誌ではハンドボールとは何の接点もない自分の趣味(鉄道)のことを脱線して書きました。あれはあれで自分としては上出来なのですが、他の部員の日誌を見てみると、東大でハンドボールをやる意義・楽しさやハンド部のいいところなどを書いている場合が多いようです。今年こそは真面目にその方向性に倣ってみようと思います。
2年の夏休み、一人旅していた時、時間を持て余し、本嫌いであった自分が本でも読むかと思い立ち、現地の本屋で村上春樹・海辺のカフカを買いました。これまで殆ど集中すらできなかった読書をはじめたら、今の今まで読書を習慣化することができました。自分でも不思議に思うくらいです。まだ習慣化してから半年ですが、読書はなにより隙間時間にできる上、想像力の世界を旅することで暇な時間を濃密なものにし、心を内側から温めてくれると僕は思います。
「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。」これは東野圭吾ガリレオシリーズの名作で直木賞も受賞した『容疑者Xの献身』の中の言葉です。ここではその本の具体的内容は省きますが、この本を読んだときに、なんて素敵な言葉なんだと感銘を受け、心がじんわりしたことを覚えています。
先日帰省した時に、母親や祖母が暖かく迎えてくれました。どうやら自分や僕の双子の兄は、自慢の息子?(自分で言うなよって感じですよね)らしくて、遠く離れていても普段から心の中で静かに応援してくれていて、僕らの日々の活躍が励みになっているようでした。祖母に至っては、YouTubeに公開されている学年紹介PVに映る僕の姿を幾度となく見ているそうです。なんだか恥ずかしいですが、そんな家族のかけがえのない愛情や期待に応えることが自分の使命だとつくづく感じるものです。言い過ぎだったり自惚れだったりするかもしれませんが、僕が毎日をただ楽しく生きているという事実こそが、家族にとっての喜びや生きがいそのものに寄与していると気づきました。これはまさしく上で引用した言葉の通りではないか実感しました。
拡大解釈をすれば、このような精神的土壌が東大ハンド部では整っていると考えます。東大ハンド部の活動目的は「公式戦での勝利」です。この目標を達成するための一挙手一投足を見てみると言葉の真意が分かります。早く練習や試合に来てテーピングを巻く、ゴールやマーカーを準備する、アップで雰囲気を作る声を積極的に出す、シュート練でボール拾いやモップを担当する、コーチや先輩が後輩に技術的アドバイスをする、セット練で審判を行ったりタイマーを管理したりする、ベンチで声を出したりスコアを取ったりする、ビデオを撮る、集合で議事録を取る、SNSで東大ハンド部のことを発信する・・・。ここで書き尽くすことは到底できませんが、このような当たり前であるけれども、何気ない、形としては残らない部員一人一人の些細な行動が、知らず知らずのうちに実は確実に、風通しの良い東大ハンド部の環境構築や練習の円滑化、延いてはスキルアップ・試合での勝利に繋がっています。つまり、目標の意味は「一人一人がチームに対してできることを尽くして、試合での勝利を目指す」だと僕は考えます。プレーだけでなく、そんな何気ない行動を率先してくれる部員の皆さんに、普段は言えないのでありがとうと言いたいと思います。
僕たちはただ楽しくハンドボールを行う集団だとは考えません。日々の練習が楽しいのは勿論のこと、部員一人一人が自分だけでなくチーム全体の成長をも考え、動くことのできる素晴らしい人間ばかりで、誇れる人間関係がそこにはあります。尊敬できる先輩方と頼もしい同期、そして直向きな後輩たちに恵まれています。そんな環境で、知恵を絞りあい、本気で鍛錬し切磋琢磨できることが大きな財産になることに間違いなく、その先にある公式戦での勝利と言ったら言葉にできない喜びや感動があります。それに向かって、今日も練習に励みたいと思います。
最後になりますが、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。プレーヤーでもスタッフでも、東大ハンド部に少しでも興味がある方、決して臆することなく一度練習や新歓練に顔を出してみてださい。僕が新入生の時も、中高でハンドボールをやっていましたが、大学では部活レベルでハンドボールをするのはやめとこうかなあと初めは思っていました。しかし、一旦新歓練に行ったら、楽しさや本気で打ち込む姿を見て、入部を決意しました。今では東大ハンド部に入って本当に良かったと思っています。ただの楽しさを超えた僕らの情熱を見にきてほしいです。お待ちしています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。